通貨オプション管理ソリューション FENICS Professional と 市場系統合ソリューション Prélude Enterprise の連携機能を開発

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2015 年5 月XX 日

通貨オプション管理ソリューション「FENICS Professional」と

市場系統合ソリューション「Prélude Enterprise」の連携機能を開発

FENICS Software Ltd.

株式会社NTTデータ・フィナンシャル・ソリューションズ

FENICS Software Ltd.(本社:英国、マネージング・ダイレクター:リチャード・ブラント/東京支店長:金沢 淳夫、

以下:FENICS 社)と株式会社NTTデータ・フィナンシャル・ソリューションズ(本社:東京都千代田区、代表取締役

社長:土橋 謙、以下:NDFS)は、FENICS 社の通貨オプション管理ソリューション「FENICS Professional」と、

NDFS の市場系取引向け総合ソリューション「Prélude Enterprise」の連携機能を開発し、2015 年8 月1 日から両

社で提供を開始します。

これにより、通貨オプションを取り扱う金融機関や事業会社は、通貨オプション取引を含む各種金融商

品のフロント業務(注1)・ミドル業務(注2)・バック業務(注3)を対象として、リアルタイムかつ一元的に実施可能なシステム

を構築することが出来るようになります。両社では、これまでそれぞれのシステムを提供してきた顧客企業をはじめ、

通貨オプション取引ニーズを持つ金融機関、事業法人に対し、国内のみならずグローバルで「FENICS

Professional」と「Prélude Enterprise」を組み合わせたシステム構築の提案を進めていきます。

【背景と目的】

FENICS(フェニックス)社が提供する「FENICS Professional」は、市場金融商品である通貨オプションのプライシ

ングや取引管理、各種分析機能を持つ世界的スタンダードとして高いシェアを誇るフロント業務向けソリューショ

ンであり、国内外の大手銀行、地域金融機関、通貨オプション取引を行う一般企業を含む幅広いユーザーに長

年利用されています。

一方、NDFS が提供する「Prélude Enterprise」は、資金為替やデリバティブズ、有価証券といった幅広い金融商

品取引をサポートするフロント・ミドル・バック機能統合ソリューションで、主に国内の証券会社や銀行等、市場系

業務を行う30 を超える金融機関等で採用され、当該分野では本邦トップクラスのシェアを誇っています。

これまで通貨オプション取引のフロント業務機能に「FENICS Professional」を利用している金融機関等が、ミド

ル・バック業務を行う際は、別途用意したシステムに「FENICS Professional」が出力する通貨オプション取引の各

種データと、その他金融商品取引データをそれぞれ取り込む必要がありました。

こうした状況から、両社は2014 年10 月27 日に市場金融商品取引向けソリューションに関する業務提携を行い、

当該分野における両社ソリューションの協業について検討を実施してきました。検討の結果、多くの金融機関等

において通貨オプション取引の管理高度化および省力化のニーズがこれまで以上に高まるととらえ、通貨オプシ

ョン取引のフロント業務を対象とする「FENICS Professional」と、「Prélude Enterprise」が持つミドル業務、バック

オフィス業務の連携を実現する機能を開発することとなりました。

【概要】

今回開発した連携機能を用いて「FENICS Professional」と「Prélude Enterprise」を連携させることで、通貨オプ

ション取引を含むさまざまな金融商品の約定取引データや市況データが「Prélude Enterprise」にリアルタイムかつ

一元的に取り込むことができ、「Prélude Enterprise」上で、より現在の状況に即したリスク分析や、決済期日管理

等のバック業務を行うことが可能となります。

【特長】

1. 「FENICS Professional」を用いて取引された通貨オプションと、「Prélude Enterprise」を用いて取引されたさま

ざまな金融取引商品の情報を、リアルタイムかつ一元的にリスク分析することが可能となります。これにより

VaR(バリューアットリスク)(注4)の算出等リスク管理機能や損益等のシミュレーションといったポートフォリオレ

ベルでの管理高度化が容易になります。

2. リスク管理同様、期日管理や口座管理・仕訳等のバック業務においても、「FENICS Professional」を用いて取

引された通貨オプションを「Prélude Enterprise」が持つ機能を使って管理することが可能になります。

これにより、これまでの「通貨オプション取引のみ他の取引と別管理をしなくてはならない」、あるいは「連携処

理を別途開発しなくてはならない」等の問題を解決することが可能となります。

3. Prelude を利用しているお客さまにおいては、世界の通貨オプション取引市場で認められている「FENICS

Professional」の高品位な数式群や柔軟なユーザーインターフェイス、広範囲な商品カバレッジの優位性、さ

らには「FENICS GatewayTM」(注5)を通じて提供されるさまざまなサービスなどを連携機能経由で利用可能とな

ります。

【今後の展開】

現在NDFS では、「FENICS Professional」と連携して海外の金融機関等に対してもサービス展開を図っていくた

め、「Prélude Enterprise」の英語化など、グローバル対応を進めており、2016 年までにまずはアジア地域での販

売開始を目指します。

FENICS 社、NDFS それぞれの強みを生かした連携を行うことで、証拠金規制対応など新たなニーズへの対応

なども進め、より付加価値の高いサービスを提供していきます。

*「FENICS Professional」は、FENICS Software Ltd.の登録商標です。

*「Prélude Enterprise」は、日本国内におけるNTTデータ・フィナンシャル・ソリューションズの登録商標です。

(注1) フロント業務とは、顧客・取引先金融機関などと折衝し、金融取引契約を成立させる業務。

(注2) ミドル業務とは、フロント業務のチェックおよびリスク管理などの業務。

(注3) バック業務とは、期日管理、資金支払いなどの金融取引に関する事務手続き。

(注4) VaR(Value at Risk)とは、金融資産のリスクを分析する手法の一つであり、一定の条件下における損失予測額を示す。

(注5) FENICS GatewayTM とは、利用企業とさまざまな企業が提供する通貨オプション取引に関するサービスとの接続を行うためにFENICS

社が提供しているソリューション。

(注6) 証拠金規制とは、金融危機時における金融システムの安定を目的とし、中央清算されないデリバティブ取引において取引相手先が破

綻した場合のために証拠金を授受することを求める規制。

【参考】

FENICS の概要

(1)名称 FENICS Software Ltd.

(2)所在地 ロンドン市スノーデン・ストリート1

(3)代表者 マネージング・ダイレクター リチャード・ブラント

東京支店長 金沢 淳夫

NDFS の概要

(1)名称 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・フィナンシャル・ソリューションズ

(2)所在地 東京都千代田区神田錦町一丁目19 番地1 神田橋パークビルヂング 4 階

(3)設立 2008 年4 月1 日

(4)代表者 代表取締役社長 土橋 謙

(5)資本金 5,000 万円(100%株式会社NTTデータ出資)

(6)事業内容 コンピュータソフトウエア開発およびコンサルティング

報道機関向け問い合わせ先

FENICS Software Ltd.

担当: 金沢 淳夫 03-3552-5111

株式会社NTTデータ・フィナンシャル・ソリューションズ

担当:原 卓也

03-6870-6215

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